プログラミング応用Ⅰ・Ⅱ (2025年度 S1・S2)
講義概要
対象: 精密工学科3年
時限: 木曜日 4-5時限 (14:55-18:35)
担当教員: 大竹 豊,富井 直輝,木村 拓海(技術職員)
担当TA: 浅見 颯斗,村上 直樹,中筋 浩央,山本 和尊
講義の目的
本演習では,数値演習を題材にプログラムを作成し,プログラミングに慣れ親しむことを目的とします.皆さんに行列演算ライブラリを自作してもらい,それを用いて様々なプログラムを作っていきます.現在は,数値制御ソフトウェア(例えばMATLAB)や,数値演算ライブラリが容易に入手できるため,実用的には自分で行列演算ライブラリなどを作る意味はあまりありません.
ただ,それらのソフトウェアも仕組みを理解した上で使った方がより効果的につかいこなせるはずですので,ライブラリの制作を通じて,数値演算やライブラリの構造・仕組みを理解してもらいたいと思います.
「プログラミング応用Ⅰ」はS1ターム,「プログラミング応用Ⅱ」はS2タームでの開講になります.連続した内容となりますので,どちらも履修することをお勧めします.
2025年度もZOOMを併用したハイブリット環境で開講予定ですので,各自準備をお願いいたします.
ZOOM URL
前提とするスキル
- C言語の基礎的な知識があり,自分で簡単なプログラムをかけること.
- UNIX上の基本的なコマンドを知っていること(知らない人はこちらを参照)
授業予定
プログラミング応用 Ⅰ (S1)
4月10日 | 数値解析の基礎 |
4月17日 | 配列と構造体の動的確保 |
4月24日 | 連立1次方程式と行列 (その1) |
5月1日 | 連立1次方程式と行列 (その2) |
5月15日 | MATLABによる数値解析の入門 |
5月22日 | 近似・補間 |
5月29日 | 微分方程式の数値解法 |
プログラミング応用 Ⅱ (S2)
6月5日 | 並列計算の基礎 |
6月12日 | グラフィックスの基礎 |
6月19日 | アニメーション・三次元グラフィックス |
6月26日 | 自由課題によるプログラミング |
7月3日と7月10日 | 自由課題によるプログラミング 自習 (出欠確認はしません) |
7月17日 | 15時からZOOM上で実施(予定) 自由課題コンテスト 自分で動作させ,説明をする. 教員2名,TA3名で採点をする.(欠席すると原則不可) |
参考資料
授業の進め方
- 授業は14号館3階の設計演習室とZOOMを併用して行います.
- 原則として,板書を使った授業はせず,各自ホームページの解説を読みながら課題を解いていく,わからないことがあれば,個別に解説を行うので,担当教員もしくはTAに質問してください.
- 課題のプログラムを完成したら,担当教員および担当TAのチェックをZOOMのブレイクアウトルームで受けてください.その後,ソースコードをUTOLの課題へ提出してください.もしも,プログラムの動作確認を受けていない場合には,正しく動作していることが分かるスクリーンショットを,UTOLへソースコードと一緒に添付してください.
- UTOLへ提出する際に,ファイル数が多くなる場合には全てのファイルをフォルダに整理してZIP圧縮した上で送ってください*.なお,コンパイルに
Makefile
を使っていればそれも合わせて提出してください.
開発環境について
本講義ではUNIX環境上でC言語によりプログラムを作成していきます.UNIX環境については,WindowsならCygwinあるいMSYS2を,Macであればデフォルトのターミナル上でgccコンパイラを使えば良いでしょう.
計算機室のコンピュータにはCygwinが導入されていますが,自分のコンピュータで作業をしたい場合には以下のページを参考にCygwinあるいはMSYS2を導入してください.
Macを使っている場合には,ひとまず特別な設定は必要ありませんが,Homebrewをインストールしておくと,必要なソフトウェアの導入に便利かもしれません.
開発環境が準備できたら,以下のページを参考に正しくプログラムが実行できることを確認してください.
また,プログラムの実行時に「Segmentation fault」などのエラーが発生したものの,対処法が分からない,という場合には,以下のデバッガの使い方を参考に原因を探ってみてください.
設計演習室・PC利用時の注意
3階設計演習室および皆さんが利用しているPCは,他の講義で他学年の学生さん達が利用する場合があります.
- PC周辺に私物を放置しないようにしてください.
- PCの設定をいじらないようにしてください.
- 部屋を汚さないように・散らかさないようにしてください.
- USBメモリやGoogle Driveなどで各自保管のこと (定期的にパソコン内のファイルは整理されます).
成績評価
- 成績評価は「演習課題(レポート)点」行う.ただし,演習課題・レポート等において不正行為が発覚した場合は,不可とする.
- 不正行為とは,提出プログラムが同じである場合であり,同一レポートを提出の全員が不可となる.オリジナルを作成した学生も不可.
- 単位取得の最低条件:「70%以上の課題提出」と「最終自由課題に合格」.これを満たさない場合は,下記の評価基準にかかわらず「未受験」とする.
- 成績評価の詳細は次の通り:
- 課題を全て講義時間中に提出,または期限内にメール提出すれば,各回につき合計10点 (各回の課題だけで100点満点).
- 満点(100点の予定=10点×10回)の80%以上で「優」,65%以上で「良」,50%以上で「可」,50%未満は「不可」.
- 最終課題は合格・不合格のみを単位認定に用いるが,優秀な作品は「優上」の採点に反映する.